不登校とは
不登校とは、病気や経済的な理由によらず、心理的な理由などから年間30日以上学校を休んでいる状態を指します。2024年10月に公開された文部科学省の調査結果では、小中学校に30日以上登校しない不登校児童生徒数は、過去最多の34万6482人となっており、11年連続の増加となっています。このように不登校は決して珍しいことではなく、「どの子にも起こり得ること」として理解が広がってきています。
コロナ禍以降、学校や友人関係、家庭内でのストレスのかたちが変化し、外出や人との関わりへの不安感が強くなったことも、不登校の増加と関係していると考えられます。また、発達特性やこころの病気が背景にあるケースも多く、児童精神科領域では不登校の相談は非常に多いテーマの一つです。
不登校が続き、そのまま成人し、「ひきこもり」となるケースもあります。背景に精神疾患が隠れている場合もあるため、早めにご相談ください。
不登校の兆候、きっかけや原因
不登校にのきっかけはさまざまです。
たとえば、「友人関係のトラブル」「先生からの叱責」「いじめ」「勉強についていけない不安」「家庭内の問題」「受験のプレッシャー」「進級・進学にともなう環境変化」など、どれも子どもにとっては大きなストレスになり得ます。
兆候としては、「朝になると体調が悪くなる」「学校の話になると泣き出す」「日曜の夜に落ち着きがなくなる」「登校直前になると腹痛や頭痛を訴える」「実際に下痢や嘔吐を起こしたりする」といった様子が見られることがあります。また、「好きだったことに興味を示さなくなった」「ゲームやSNSに依存するようになった」「昼夜逆転している」などの行動も、こころの疲れのサインかもしれません。
不登校が続くと、「行きたいけど怖い」「行かなければいけないのに行けない」といった葛藤が本人の中に生まれ、自分を責めたり、家族との関係がぎくしゃくしたりすることがあります。初期の段階では「たまたま休みたいだけ」と受け取られることもありますが、時間が経つにつれて登校へのハードルは高くなり、「どうして行けないのか、自分でもわからない」と感じてしまうことが少なくありません。
近年では、学習障害やADHDなどの発達障害も、不登校の要因のひとつではないかと考えられています。
二次的な障害
不登校の状態が続くと、単に「学校に行っていない」だけでなく、心の健康にも影響が出てくることがあります。具体的には、うつ症状、不安障害、社交不安症、自傷行為、ゲーム依存、引きこもりなどが二次的にあらわれることがあります。
特に思春期は、自分の存在価値や将来について深く悩みやすい時期でもあります。「学校に行けない自分はダメだ」「周りから取り残されている」といった思いが強まることで、自尊心の低下や社会的孤立へとつながってしまうこともあります。
だからこそ、早めの受診と専門的な支援がとても大切です。不登校そのものを無理に「解決」しようとするのではなく、その背景にある「気持ち」や「困りごと」に丁寧に目を向けることで、次の一歩が見えてくることがあります。
不登校のお子さんへの対応
医師や心理士が関わることのメリット・重要性
不登校の背景には、こころの不調や発達特性、環境のストレスなど、さまざまな要因が絡み合っていることが多くあります。専門知識のある支援者が関わることで、その子にとって今、何が一番苦しく、どのような支援が必要なのかを客観的に見立てることができます。「どうしても朝になると起きられない」という場合に、単なる怠けではなく、起立性調節障害やうつ状態といった医学的な背景があることもあります。ご家族の対応や学校との調整の方向性も、専門的な視点からのアドバイスがあることで整理され、安心感につながります。
別の精神疾患の有無の確認
不登校をきっかけに受診された方の中には、実際には「うつ病」「社交不安症」「ASD」「ADHD」「統合失調症の初期状態」など、ほかの精神疾患が関与している場合もあります。病名をつけることが目的ではありませんが、背景にある特性や病気を適切に理解することで、対応の仕方や関わり方は大きく変わってきます。そのお子さんにとって「無理なく、安心して過ごせる毎日」を一緒に考えていくためにも、正確な評価が重要です。
カウンセリング
当クリニックでは、お子さんが安心して自分の気持ちを話せる場所を提供できるよう、カウンセリングも行っています。「何がつらかったのか」「どんなふうに感じているのか」を少しずつ言葉にしていくことで、こころの整理が進みます。カウンセリングでは、学校のことだけでなく、家庭や友人関係、自分の将来への不安など、幅広いテーマを扱いながら、お子さんのペースに寄り添っていきます。中には、言葉よりも絵や遊び、ノートでのやりとりを通して気持ちを伝えるお子さんもいます。
学校との連携・環境調整
「学校に戻す」ことだけが目的ではなく、今の状態に合った過ごし方を一緒に考えていくことが大切です。たとえば、「保健室登校から始める」「別室での個別対応を検討する」「在宅学習と組み合わせる」「出席扱いとなる支援制度を活用する」といった、本人の負担を減らす形でのステップを提案することも可能です。また、ご家族が孤立しないように、保護者の方へのペアレントサポートも大切にしています。「どう関わったらいいかわからない」「きつく叱ってしまう」「ほかの兄弟とのバランスが難しい」といった悩みにも、丁寧に寄り添ってまいります。
当クリニックサポート体制(例)
不登校は、どんなお子さんにも起こり得る「こころと環境のバランスの崩れ」です。私たちは、病気の有無にかかわらず、お子さんの今のつらさにしっかりと寄り添い、一緒に回復の糸口を探していきます。「誰にも相談できない」と思ったときこそ、一度、当クリニックをご受診ください。
東京都新宿区四谷2-10 第二太郎ビル5F
- 院長
- 西木 百合子
- 診療内容
- 児童精神科・精神科・心療内科
- TEL
- 03-5315-0722
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